新年あけましておめでとうございます。

昨年もコロナに翻弄された1年でしたが、当院の理念を貫き「明るく楽しい」診療を行えたと自負しています。

さて、表題の「かかりつけ」とは?

厚生労働省が以下のようなサイトを作っています。

厚生労働省|「かかりつけ医」ってなに? (mhlw.go.jp)

年齢問わず作成されたものなので、小児科の患者さんにはそのまま当てはめるのは少々強引である印象を受けました。

子どものかかりつけ医はやはり小児科医が担うべきだと思います。目の症状でも皮膚の症状でも。診察をした結果、専門の先生の診察が必要であると判断すれば他の科に紹介します。この場合も子どもの診察が可能かどうか⁽眼科ではなく小児眼科・整形外科ではなく小児整形外科など)、小児科とタグを組む必要がある症状であれば小児科もある病院を選択する、など細かいことを考慮したうえで紹介先を慎重に選びます。

同じ小児科に紹介する場合でも、専門の先生は誰か⁽小児内分泌・小児消化器・小児神経・・・)、すぐに入院にならない場合は救急での対応はどうか、入院の付き添い体制はどうなっているのか、夜間の病棟の体制はどうなっているのかなど考慮する点はたくさんあります。

そういう意味では家族構成や親の性格なども理解してくれる先生を選ぶべきであり、ドクターの立場としては日ごろから診療を行って継続処方している患者さんには一貫して通院してほしいという気持ちはあります。

しかし、周囲の声を聴くとそうではないのが実情のようです。いつもはA先生のところへ行くが、薬が欲しい時はB先生、紹介してほしい時はC先生、とりあえずの薬はD先生、症状が重たそうでしっかり診てほしい時はE先生・・というように使い分けているそうです。最初に聞いたときは目からウロコでしたがよくよく考えると理解できる部分もあります。私も含め、ドクターは癖が強く変わり者が多いので(笑)。

最初に触れたようにここ数年はコロナに翻弄され、当院も含め受診制限をしたクリニックが多かったと思います。複数の医療機関の情報を持っているのは大切ですが、それ以上に考えてほしいところは「受診の仕方」です。あからさまに名前指定で薬の処方を希望されたり、かかりつけの先生が休みだったので・・・や、○○クリニックも△△クリニックも予約がいっぱいといわれたので・・などと言われると心が折れます。私もスタッフも人間です。

複数の医療機関を使い分けるのであれば小児科だけでなくどこの科でも受診の仕方は必須のテクニックです。同じ内容の受診でも上手に相談を持ってくる患者さんもいればあまりに勝手な主張過ぎて対応できない場合があります。

これに関しては追々ブログでつづっていこうと思います。

最初の話題に戻しますが、小児科医は小児の総合診療医です。子どものかかりつけ医にはぜひ小児科医を!広く浅く知識を持っているので些細なことでも相談してください。私自身、個性バラバラの子どもたちの子育て真っ最中です。「子育てあるある」はたくさんあります。いつも余計な話ばかりするので待ち時間が発生してしまうことがあり反省中です。「明るく楽しい」診療は今年も継続します。

今年もよろしくお願いいたします。