みなさん、こんにちは。

とっても久しぶりの更新となってしまいました。

さて、突然ですが子どもさんの耳掃除、どうしていますか?

耳には鼻と同じように鼻毛ならぬ「耳毛」が生えています。「耳毛」は鼻毛と同じように奥のごみを手前に運ぶ働きをします。綿棒の綿の部分が隠れる程度まで挿入し、耳の手前だけをクリクリと掃除するだけでも耳毛の働きで奥の耳垢が手前に動いてくれるので、仕組みとしては耳垢はたまらない体のつくりをしているはずなのですが・・・実際は耳垢がたまってしまうことは多いです。

耳垢がたまると何が困るのか?

親や先生の話がよく聞こえない!

確かにこれも困るのですが、、、そうではなく、鼓膜の状態が観察できないことがデメリットです。年齢が小さいと顔のつくりの問題で、鼻水が出ると6割程度は中耳炎を合併します。耳がきれいであれば小児科でも鼓膜の観察ができるので中耳炎の有無がわかります。しかし、耳垢で耳がふさがっていると中耳炎の有無がわかりません。

では、耳垢はどうしたらよいのでしょうか?

私は必ず「耳鼻科の先生に取ってもらってください」と説明します。耳は奥のほうにいくと骨で覆われた道になります。そこには痛みの神経があるので骨の部分に少しでも触れると激痛を感じます。痛みを感じた子どもさんは突然動くかもしれません。そのはずみで鼓膜を突き破ってしまう・・なんてこともあります。なので、必ず耳鼻科を受診するように説明します。

そこでポイントが以前のブログにも少し出てきた「受診の仕方」です。決して『耳垢をとってください』『耳掃除してください』と受診してはいけません。耳鼻科の先生はお掃除屋さんではありませんので気を悪くされます。(優しい先生もたくさんいらっしゃるので、「耳掃除だけでもおいで」と言ってもらったというお話を聞くこともありますが・・・)耳鼻科を受診するときは「最近耳を触るんです、中耳炎とかになってないですか?」というように受診してください。耳鼻科の先生も鼓膜を観察するときに耳垢が邪魔であれば必然的に取り除いてくれるはずです。特別に耳掃除をするように指示しなくてもしてくれます。

話の内容が少しずれてきましたが、受診はお互いが気持ちよくしたいものですね。