こんにちは。
今年も来ましたね、警報レベルの手足口病。原因ウイルスがたくさんあるのでいろいろなタイプの手足口病を診断し、ゆっくり少しずつ特徴が変化しているのが面白いなあと思います。
流行り始めたころはいわゆる典型的な手足口病(手のひら・足の裏・のどの奥の口内炎)が多かったですが、最近の手足口病はぶつぶつもえぐく数時間のうちに広がるタイプの子がいます。集合体恐怖症の方は絶対に見られないような同じ大きさの中心に目があるような膨らんだぶつぶつが集簇して脚全体に広がっている子がいました。
ぶつぶつの分布もちょっとずつ変化しています。おなか・背中以外の体の末端に広がる発疹が一般的ですが、最近は首の後ろから後頭部にかけて発疹が出ている子を見るようになりました。昔は「頭の中に水疱があったら水ぼうそうを疑え」と教えられましたが、どう見ても水ぼうそうではない水疱を頭の中に見つけることが数回重なり、こんなパターンの手足口病まで出てきたのか…と考えさせられました。
発熱も一番多いパターンは初日に1回だけ高熱が出て半日~1日のうちに下がってしまいますが、数日発熱が持続する方も増えてきました。
発熱してから解熱後にぶつぶつが出てくることが多いですが、発熱と同時にぶつぶつが出ている子も最近は時々見かけます。
ウイルスも生き残るために変化を続けています。診察する側も日々情報をブラッシュアップしないといけませんね。皆さんもウイルスに負けないように手洗い・うがいで予防、そしてしっかり食事と睡眠をとって健康に過ごしてください。