こんにちは。
冬休みを目前に控えて、先週からインフルエンザが爆発的に増えています。しかし、まだまだほかの感染症も根強く、兄弟で同時に発熱してもどちらもインフルエンザであるというわけではないようです。
7歳と9歳の姉妹:ほぼ同時に38度以上の発熱があり受診。インフル・コロナを検査したところ、妹はコロナ陽性、姉はインフル、コロナともに陰性でした。その後、姉は咳の症状が強くなりマイコプラズマのような異型肺炎を疑い抗生剤で軽快。妹のコロナはあっけなく改善して療養期間も過ぎて登校しましたが咳症状が強くなり姉の感染症がうつったものと思われ、抗生剤投与。
先日、発熱とともに慌てて受診された方がいました。インフルエンザの検査は体の中でウイルス量が十分増えないと陽性反応が出ません。あまりに短時間だったため検査はしない旨を説明したところ、そのことについてはご存知の方でした。母が気にされていたことはインフル陽性であった場合、保育所を休む必要があり、その発症日は受診日だと思っていたようでとりあえず1日でも短く済むように急いで受診したとのことでした。発症日は「症状が出た日」です。前日から熱があり翌日に受診した場合でも発症日は前日になります。
ちなみに、何をもって発症日と考えるのか。私は「37.5度以上になった時」ととらえています。倦怠感や頭痛などの症状のみで熱がない場合にはその時点ではまだ発症とはとらえられません。まれに「うちの子は平熱が低いので37度は熱です」と言われる方がいます。また、ワイドショーでは『熱のないインフルエンザ』などと言われます。症状(熱、倦怠感など)がない人の診断に意味があるのでしょうか。症状が出ないということは感染したウイルス量が少ないということです。もともとインフルエンザは勝手に治る病気とされています。しかし、症状が重たいので治療薬の開発が進んだという経緯があります。必ずしも治療薬が必要というわけではありません。実際に薬の処方を希望されない方もいます。薬を使っても使わなくても熱が高い時は異常行動が出やすいです。自分で動ける年齢の子が発熱しているときは必ずそばに誰かがいるようにしてください。何かあっても止めれるように。