みなさん、こんにちは。いつの間にか3月ですね。ダウンコートを羽織りながらおひな様、というのもなんだかなあ・・・。
今年の花粉飛散は異例な早さでしたが、2月の大寒波で失速していました。そして一気に暖かくなりそうな今!!危険ですよ!!!
花粉症の症状は主に鼻水・鼻づまり・目のかゆみです。
風邪と判断つきにくいのは鼻水・鼻づまりです。小さな子の場合、鼻水があると6割くらいは中耳炎の合併があると言われているので必ず耳の診察をします。しかし、自宅での鼻水吸引が普及したためか、意外と中耳炎を合併している子は多くありません。
小さい子では花粉症はない、と言われていた時代もあったのであまり踏み込むことはしていませんでしたがわが子の経験(以前のブログ参照)もあり最近は鼻の中をのぞいています。鼻の粘膜の腫れ具合を観察するのですが、意外と鼻が腫れている子に遭遇することが多く驚いています。思い切って少し強めのアレルギーの薬を風邪薬の中に加えてみるとやっぱり効くんです!つまり、小さい子でも花粉症なんだと思います。
そこでよく話題になるのは「アレルギー検査をしたほうが良いですか?」という質問です。0歳でもアレルギー検査をすることは可能です。しかし、免疫系が未熟なので過小評価な結果が返ってきます。また、花粉症は検査をした時点で陰性であった場合、本当になかったのかもしれませんが、その後も大人になるまで発症しないという保証はどこにもないので「ファイナルアンサー」にはならないのです。大人は自分の事を知りたいのでいくらでも腕を差し出してくれます。では、子どもはどうでしょうか。採血が好きな子はごくごくたまにしかいません。なので、私の答えは「本人の決心がついたらおいで。いつでもできるから」です。食べ物のアレルギーはアナフィラキシーがあるので症状によっては採血が必須ですが、花粉症は必須とは私は思いません。子どもに対して検査をする場合、明らかなメリットがあるのかどうか判断をすることも医療者には必要なことだと考えています。
毎年春先に花粉症で悩まれる皆さん!そろそろ準備開始の時期ですよ。早めに毎年の薬をもらいに来てくださいね。ちなみに、スギ花粉の舌下免疫療法の開始はスギのシーズン中は不可なので、今のシーズンはほかの薬で乗り切ってください。シーズンが終わってからご検討ください。