こんにちは。暖かくなったりまた寒くなったり目まぐるしく変わる天候に右往左往ですね。

表題のようなお声はよく耳にします。みなさん、観察力鋭いですね。その通りなんです。今の時期の鼻水は一度出始めるとなかなか止まりません。

なぜ?

鼻水の原因はたくさんあります。風邪・アレルギー・寒暖差・逆流・・・

風邪をひいたらもちろん鼻水は出ます。アレルギーでも出ます。

ここまでは皆さんもご承知だと思いますが、寒くても熱くても鼻水は出るんです。スケートリンクやスキー場へ行ったとき、風邪をひいているわけではないのに鼻水出ませんか?寒いところからロッジのような暖かいところへ移動すると鼻水出ませんか?赤ちゃんの場合は授乳後に飲んだミルクやおっぱいが胃から出て鼻まで戻ってきたり、吐いたときに鼻からミルクが出てきたりするとその時のミルクやおっぱいが鼻の奥に居座ってしまい鼻くそのような状態になります。

大人であれば一時的な原因の鼻水は意図的に除去することができます。しかし、子どもはできません。息苦しくない限り鼻水があってもそのままです。ブヒブヒ音が鳴っていても苦しくなければ鼻水を取ろうとしないし、場合によったらそのまま寝ていることもあります。大人が見て鼻水の存在に気づいたときには何が原因だったかはわかりません。大人が分かるのは「鼻水がでている」という状況です。大人には同じように見える鼻水でも実は原因は様々入れ替わっているのです。保育所などに通っていると園児の数だけウイルスがいます。なので、ちょっと前はA子ちゃんのウイルス、今はB男くんのウイルス・・・など順番にウイルスに感染します。でも安心してください。一生のうちにかかる風邪の回数はみんな同じらしいです。集中的に感染したらあとは風邪知らずで過ごせるようになりますから。

鼻水が出たときに自宅でできる対応としては何があるのでしょうか。

現在は一家に一台の鼻吸引機がある時代になりました。鼻水を吸引されるのは誰でも嫌がります。1歳過ぎたら自宅で吸引するのは困難になることが多いです。親の太ももで赤ちゃんの頭をはさみ、赤ちゃんんの両腕を太ももで抑え、足をクロスして赤ちゃんの体を抑えて・・・などまるでプロレスの技を仕掛けるような格好にならないとできません。何も知らない人が見たら虐待しているかのようです。。。鼻の状態がよくないときにする吸引となると鼻の粘膜が弱っているので少しの刺激でも出血します。頭の固定が悪いと通常は当ててはいけないところにもチューブが当たる可能性があるので大惨事にもなりかねません。自宅吸引は実は非常に危険な行為です。

そこでお勧めしたいのが「鼻かみ」です。実は1歳過ぎたらできる子が多いです。やり方は簡単。まねっこ大好きな子どもの好奇心をくすぐっていきます。お風呂の時など湿度が高いところでやることをお勧めします。まずは大人が片方の鼻を押さえながら「ふん」と鼻をかみます。この時鼻を隠してはいけません。押さえていない方の鼻から鼻水がダラッと出てきます。不細工ですよね。でもこれ、子どもが喜んでくれるんです。喜んでくれたらしめたものです。ここから子どもたちのまねっこが始まります。ここでポイントは【必ず片方の鼻は押さえること】です。子どもの鼻と耳は密接に関係します。片方ずつ押さえないと耳がキーンとしたり中耳炎を誘発してしまったりしますのでご注意を。

たかが鼻水、されど鼻水

子どもの場合、鼻と耳の構造上、鼻水が出ると中耳炎を合併しやすくなります。まずは受診し中耳炎など合併していないかどうか確認してから上記のような自宅療養を行ってください。

まだまだ子どもの鼻水は続く季節です。気長にお付き合いしていきましょう。