こんにちは。当院は『アレルギー科』も標榜(基本は小児科なので、小児のアレルギーが対象です)しているためか、アトピー性皮膚炎の方も多いです。クリニックをオープンする前に北区にある住友病院さんで勉強させていただき患者さんに還元できています。

以前は保湿+ステロイドの治療が主流でしたが、最近はステロイドではない『抗炎症薬』が開発されて治療の選択肢が広がっています。それぞれに特徴があり患者さんの状態に合わせた治療メニューを考案するのが私たちドクターの使命だと思っています。
 
外用薬も重要ですが、最近は内服薬、注射薬といった選択肢もあるんです。
 
内服薬は12歳以上でしか使えないため、小児科ではなかなか出番がありません。当院がオープンしてからまだ12年は経っていないので、年齢が大きな患者さんは多くなく、今までに数名に処方しました。やっぱりよく効きます!!ただし、事前の検査・チェック項目が多数あり開始するにはちょっと面倒です。
 
注射薬は薬の種類によりますが、6か月から使えるもの(デュピクセント®)と6歳以上で使えるもの(ミチーガ®)があります。
 
ミチーガ®は主にかゆみを止めてくれる薬です。
 
10歳の男の子、塗り薬をしっかり塗れば湿疹は改善するが少し気を抜くと湿疹が出てくる、皮膚の症状はそれほど悪くないがとにかくかゆみがひどすぎて寝ているときに隣でボリボリ掻いている音がして親が眠れない、この状態が1年以上続いたために次の手として導入しました。これもすごいですね。かゆみが軽減されるから掻かない、皮膚にとっては引っ掻くという物理的刺激が一番ダメージ大きいので、それがなくなると皮膚はきれいになっていくんです。診察室で「痒くない」と言いながらずっと無意識にボリボリ掻いていた男の子が次の診察時は全く手が動いていませんでした。10か月くらいたったころには趣味の写真を撮りに行くための立派なカメラを見せてくれました。「痒いから掻く」という無意識の仕事が減ったことで趣味の事を考える余裕を取り戻せたのだと思います。
 
もう一人の6歳の女の子、両親特に母親が重度のアレルギーがあり同じようにアトピー発症。体調によって肌の状態が悪化、常に皮膚はざらつきありかゆみが強い。母親のアレルギーの事も承知していたので(実は、母親はもともと私の患者さんでした)皮膚コントロールがうまくいくように早めに導入しました。ミチーガ®は外用薬の継続は必須、というのが条件になっているので塗り薬は続けてもらいましたが、かゆみ・湿疹がないので保湿剤のみで経過良好です。母も「背中触るとつるつる。皮膚って本来こんなんなんだ」と感動していました。
 
もう一人、4歳の女の子、母の外用薬治療は完璧であり人一倍しっかり塗ってくれているにも関わらず部分的に湿疹がひどくしこりのようになってしまっていました。ステロイドのランクを強くして何とか小康状態を保っているも時に悪化、とうとう毛が生えてきてしまいました(ステロイドの副作用で多毛があります)。しこりのような湿疹は割れて浸出液が出る、園ではどうしても暇になるとカリカリ掻いてしまうため包帯で保護、夏は当然プール遊びはできませんでした。かゆみを抑えるミチーガ®は6歳からの適応でありそこまで待てなかったため6か月から使えるデュピクセント®を導入しました。すっきり治った!とはいきませんでしたが、しこりのようになっていた湿疹は少しずつ平らになりステロイドの使用量も激減し、毛がなくなりました。今の状態であればプール遊びOKです。
 
これらの新しい薬は非常に高額です。小児の場合は幸いにもこども医療証があるので500円の自己負担で済みます。アトピーで悩まれている方、塗り薬以外にも治療法があります。いずれも「既存治療(つまり従来通りのステロイドなどの抗炎症薬の外用・抗アレルギー剤の内服)を一定期間しても改善が見込めない場合」となっているのですぐに開始できるわけではありませんが、従来の治療の先にまだ選択肢があることを見据えてアトピー性皮膚炎の治療に望まれるのはいかがでしょうか。気になる方はぜひご相談ください。
 
 
大阪市福島区の「ちかこどもくりにっく」は、小児科・小児アレルギー科を専門に、0歳からの健やかな成長をサポートするクリニックです。

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女性医師として、乳児健診・後期健診・予防接種・ワクチンなど、乳幼児期の不安や「ちょっと気になること」に丁寧にお応えしています。
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