こんにちは。

皆さんの手元にハガキは届きましたか?我が家には2種類のハガキが届きました。

接種期間に余裕のある中学生向けのものと期限が迫っている高校生向けのものです。最近はテレビCMや電車の中の広告でもこの話題を目にすることが増えました。それは、今年の4月から新しいワクチン⁽シルガード9®)が定期接種に使えるようになったからです。

そもそも「子宮頸がんワクチン」という名前がよろしくないです。本当は子宮頸がんの原因となる『ヒトパピローマウイルス』に対するワクチンです。このウイルスはもちろん男性にも感染します。そして、性交渉の時にしか出てこないので厄介なのです。男性では肛門がんや舌がんの原因となりますが、これらは高齢になってから発症することが多いのでそこまで問題になりません。しかし、子宮頸がんは20代から発症します。ちょうど出産適齢期にも一致します。その時期に発症するので悲劇のストーリーがいたるところで起こっているのが現実です。奥さんをとるか、子どもをとるか・・・

このワクチンが出た当初は痛ましい副反応の報告があり、一気に接種率が落ちてしまいました。小6~高1の女の子が接種を受けるのでとても感受性豊かはこの時期の子は色々感じます。その受け皿がなかったことが一番の問題でした。今は地域ごとにサポート体制が整っているので、何かあってもたらい回しにされることはありません。

今は女の子だけが接種することになっているこのワクチンですが、いずれは男の子にも広がっていくはずです。だって、性交渉は一人でするものではないですから。男女ともに責任あることです。

ハガキやCMなどで啓発活動はされていますが、残念ながら接種を希望する人はあまり多くありません。絶対に必要なワクチンです。注射でがんが予防できて安心して子どもを産める環境が手に入るのはとても魅力的だと思いませんか?

我が家の娘も接種しています。すんなり接種を受けてゴリラのように腕を動かしながら「なんともない」と痛みを感じず踊っていた娘がいた一方で初回が痛すぎて2回目は逃げ回られ1時間以上説得して泣きながら2回目を受けた娘もいます。

反応は人それぞれだと思いますが、絶対に絶対に必要なワクチンです。当院でも接種可能です。一緒に頑張りましょう。

【追記】

前向きに検討してくださる方が増えたように思います。その中でよく聞かれる質問があります。

「小児科は小学生までですよね・・」と。ヒトパピローマウイルスワクチン(シルガード®)は小学校6年生から始まりますが、接種を開始するタイミングが中学生になってからが多いため、当院ではできないのでは?ということが込められた質問と理解しました。

大丈夫です!当院で完結できますよ!!キャッチアップ接種の大学生からの問い合わせも当院でお受けしています。

筋肉注射なので肩まで服をめくらないと接種できず男の先生では抵抗があり、産婦人科ではまだまだ敷居が高く・・・という非常に難しい年齢です。ぜひ当院で接種してください。私が打ちますよ(^ム^)