新年度を目前に多くの方が引越しをされました。私のクリニックをかかりつけにしていた何人かの患者様から、お引越しのお知らせを受け取りました。長い間お世話になった患者様とのお別れは、何か寂しいものですね。そして、新しい地域に移られた方々は、次のかかりつけ医探しに不安を感じているのではないかと思います。特に子どもの体調が悪い場合どうすべきか、慢性疾患や複雑な疾患の場合は尚更です。
しかし、必ずしも大きな病院や専門病院へ通う必要はありません。距離が遠く、混んでいる場合は通院が大変になることも考えられます。まずは新しい地域で最も近い小児科クリニックを探すことから始めてみてはいかがでしょうか。例えば、○○小児科、キッズクリニック、こどもクリニックなどです。小児科医は基本的に何でも対応する子どものスペシャリストです。喘息やアレルギーのような疾患の管理についても、どの医師もガイドラインに従って対応できます。また、小児科医は病院との連携を重視しており、専門分野についても情報を持っています。そのネットワークを活用し、適切な専門病院へ紹介することもできます。喘息など、夜間に急に悪化する可能性のある疾患については、夜間や休日に対応できる小児科の救急病院を知っておくことが安心です。
初診時には、忙しくて充分な対応が難しいこともあります。待ち時間が長くなることもあるかもしれませんが、第一印象だけでクリニックを選ばないように心がけましょう。良い出会いの機会を逃すことがあります。また、一度に多くのことを相談し過ぎると、時間的に難しい場合があります。何度か受診し、一つずつ相談することで、本当にかかりつけにする価値があるかを判断できます。新しいクリニックを選ぶ際に、その医師の説明が理解しやすく、信頼できるかどうか、相談しやすいかどうかを重視しましょう。
子どもは年齢とともに健康になっていく傾向があります。風邪や食物アレルギー、喘息なども軽くなることが多いです。実は、子どもたちは親が思っている以上に強く、多くの疾患は自然治癒力を活用して薬を使わずに克服できることがあります。新しい地域にゆっくりと馴染み、信頼できる医療機関を見つけるために、焦らずに行動しましょう。私もこのブログを通じて、お役に立てる情報を提供できるよう心がけていきます。