こんにちは。とうとう梅雨入りになりそうですね。
今回はその解熱剤を座薬でもらうのか、飲み薬でもらうのかどっちが良いのか、何を基準に判断したらよいのかをご紹介します。解熱剤を使うタイミングについては以前のブログを参照ください。
まず、解熱剤の種類には座薬と飲み薬があります。そして飲み薬には錠剤・粉薬・シロップの3種類があります。形が違っても有効成分は一緒なので、ダブって使ったり処方することはできませんのでどれかを選ぶことになります。
年齢にもよりますが、飲み薬が苦手な子は座薬がベターです。直接粘膜面に投与するので効き始めるまでの時間が短い、つまり早く効きます。また、解熱剤を使うタイミングはたいてい機嫌が悪い時です。そんな時に素直に飲み薬を飲んでくれるはずがありません。手で払われたら薬がこぼれておしまいです。時に、座薬をお尻に入れるのが怖いと言われることがありますが、肛門は1個しかないので入れる場所に困ることはなく、肛門の中もウンチが通るくらいの大きさはあるので、座薬程度の大きさであればトラブルになることはまずありません。逆に、嫌がって座薬ができないという場合はまだ元気が余っているので解熱剤は使わなくても大丈夫、という判断材料にもなります。
次に、飲み薬の種類を選ぶときの基準は何でしょうか。
錠剤が飲める子は迷わず錠剤でしょう。錠剤が難しい場合に粉薬かシロップを選択することになります。どちらも薬として存在しますが、シロップは日持ちがしません。薬局での調剤の仕方によりますが、容器の線に合わせて薬を作るために水を混ぜることがあります。薬そのものはシロップとして販売されているので数か月は持ちますが、水を混ぜてしまうとその水は腐ってしまうので1週間経過したら廃棄しなければいけません。シロップ剤の保存期間は薬局さんで確認してもらうことになります。
今回は解熱剤の説明なので余談ですが、通常の風邪薬のシロップはたいてい5日分くらいで処方されるので確実に水が混じっています。予備薬として保存しておいて次の風邪をひいたときに飲ませるのは絶対にやめてください。おなかを壊しますよ。
粉薬の飲ませ方は色々あります。そのまま粉を口に入れる、水で溶かして液体にする、少量の水で練って団子のようにしてほほに付けるなどなど。極端な言い方をすれば何に混ぜて飲んでもOKです。薬は飲み合わせがあるものですが、子どもの場合こだわっていると飲めないことがあります。どんな飲み方でも飲んでもらえたらOK !私はいつもこのように説明しています。
上記をまとめると、すんなり薬が飲めるなら飲み薬、親が飲ませる必要がある場合は座薬のほうがおススメです。処方するときに座薬と飲み薬どちらが良いか必ず質問しますが最近は飲み薬を希望する方が多いのでちょっと心配です。本当に全量飲ませることができているのか‥と。座薬は難しいものではありません。やり方を知ればとっても便利な薬ですよ!